いま、Webライターに必要なこと。-塩谷 舞さんのセミナーレポート-

今、ネットで検索すれば、さまざまなメディアやコンテンツに溢れていて、調べられない情報のほうが少ないと思います。

そんなメディアを作っているのが、Web担当者やWebライターという職業の方々です。
私は、どちらも経験済みで現在進行形の肩書きもありますが、悩みも多いんですよね。

  • 企業のオウンドメディアを任されていて成果が出ない
  • 実績が少ないため、低単価な記事を書いている
  • 初心者でもOKなWebメディアに参加しているけど誰も教えてくれない
  • (ちゃうねん。ほんまは書きたいことが浮かべへんねん)
  • (ライティングすることがない。発信したいことがない)

こんな方、実は多いのではないでしょうか。
※関西圏で同業者の方にお会いする機会が少ないような気もする・・・!

そんな私が、Web業界の方なら知らない人はいないだろう塩谷舞さん(@ciontan)のセミナーに行ってきました。

Photo by ゆずこす
Photo by ゆずこす

2017年11月11日、デジタルハリウッド大阪店で行われたそのイベント名は「ライターは文章書くだけが仕事じゃない」

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塩谷さんは、ご自身のメディア「milieu(ミリュー)」や製菓企業としては珍しいオウンドメディア「THE BAKE MAGAZINE」の編集長・Webライター。Twitterのフォロワー数は3万を超え、塩谷さんの記事はバズりまくっています。(2017年11月現在)

自分の高ぶる想いは別の記事に書くとして、今まさに悩めるWebライターやWeb担当者の方々にとって、とても参考になるお話をお伺いできました。

今回は、自分の備忘録も兼ねて、セミナーレポートを。

Webライターの現状

ざっくりまとめると・・・
・レッドオーシャンな状況
・リスペクトされづらい、スキルが伸びづらい
・ライバルは専門職の人

今はかなりレッドオーシャンな状況

極端に言えば、名刺にWebライターと書けばスタートできるこの職業。
たとえば、Webライターになるにはこの四つ。

  1. 編集プロダクションに所属→独立
  2. ブログなどを運営し、仕事をとる
  3. クラウドソーシングなどに登録し、仕事を受ける。
  4. 入りやすいWebメディア等でインターンし、実績をつくる。

しかし、参入ハードルが低いためもあり、似たスキルを持った人が何百人、何千人といてレッドオーシャン状態

ーーライター志望的な人が多すぎるかもしれない問題。
と、塩谷さん。

いまは、オウンドメディアも多いので仕事はもらいやすいんだけど・・・、といったところ。
さらに、ライバルはWebライター同士の同業者ではなく、専門家(+インフルエンサー)の人たちになっているそうです。

書くだけじゃない![塩谷さんの場合]

では、どうしたらいいのか。
まずはじめに、塩谷さんが実際にやっていることが紹介されました。

ざっくりまとめると・・・
・過去の経験やスキルを生かしている
・書いてアップしたあとも行動

過去の経験やスキルを生かしている

美大生だった塩谷さんは、学生当時フリーペーパーを制作。ここで撮影ディレクションやアートディレクションを経験されました。
当然、印刷しただけでは読まれませんので、みずから設置してもらえる施設や店舗へ配送されていたそうです。

Web制作会社だったころは、企画・制作だけではなく、Webの基本的知識、さらには予算立てやWebディレクション能力など幅広いスキルを身につけられたそう。
つまり、ライティングのみだけではなく、スキルと経験を生かし、クライアントにもさまざまな切り口で提案できる能力がめっちゃ強みなんだと感じました。

(Webディレクションのスキルはデジタルハリウッドさんなどで学べますよ!ということはここでお伝えしておきます。)

書いてアップしたあとも行動

記事がアップされても、読まれなければ意味がありませんよね。

塩谷さんは、記事を公開後、全SNSで拡散するだけではなく、Googleアナリティクスの数値やSNSでのリプライや投稿など反応をまとめ、「反響レポート」としてクライアントに提出されているそう。年齢が上の上司の方にも説得力を高める効果が。

つまり、具体的に読まれたPV数はもちろん、読者のポジティブな反応はクライアントにも刺さる、と。

今後、求められているライターのニーズとは


では、今、求められているライターさんはどんな人なんでしょうか。

さきに結論を言ってしまえば、「誰にでも書けるもの・誰にでも手に入る情報を発信している」ライターさんは厳しいくなっていくだろうと私は解釈しました。

塩谷さんの予想によると・・・。

コアな分野の解説ができる人

なにかしら好きなものでもいいので、マニア的な解説を一般大衆へ向け編訳できる人はめっちゃ強いし真似されしづらい。

自分だけの情報源がある人

バイラルメディアなどのバズり系記事の発信は、悪いわけではないが、とにかくライバルが多く、一貫性も保ちづらいのでファンがつきにくい。なので、少しでも得意分野の情報を発信できるほうがいい。

情報の「流通」ができる人

アップしたあと、少しでも記事を拡散できるようにしていったほうがGood。(いわゆる営業的要素)

しっとり系ライター

おもしろ系のコンテンツではなく、しっとり系の文章できちんと数字を持っているライターのニーズが増えてきていると思う。企業のブランドイメージを守りつつ、しっかりライティングができる人。

読まれる記事とは

今回のセミナーでは、随所に塩谷さん直伝のワザの紹介が丁寧に紹介されました。
そのすべてではないですが、ざっと以下の通り。

タイトル編

・固有名称を極力使わない
使うと、届く相手が限定されてしまう。できる限り読者の幅を広げる努力と意識を。

・第一弾、第二弾もタイトルに入れない
上記、固有名称と同様に、読者を限定してしまうことに。

文章編

※誤字脱字は必ずチェックする。

・リード文でも工夫を
端的でストレートに伝えるだけでは、一般読者には伝わらない。共感してもらえるように、興味をひく工夫を。

・時には否定的な文章を盛り込む場合もある
極力炎上しないよう、ある程度読者側の意見を前置きしておいてから、記事を書くと共感性が上がる。

・文章スキルアップ向上のカギは身内
記事の意見をもらうには、ズバズバ言ってくれる身内の一般的意見が一番。それを参考にする。ちなみに、塩谷さんの場合は両親。

インタビュー編

・インフルエンサーや関係者などの話題もいれる
本人の言葉だけでなく、近い存在の話題や、関連性がある内容を盛り込むとメリハリがつく。

・文字起こしした内容を、そのまま記事にしない
言葉をすべて書くだけではなく、編集してストーリ性を作ることもアリ。

・インタビューが失敗しても逆手に取る
たとえ相手が熱弁しなかったとしても、魅力がある点を紹介したり、コアな内容もまとめて小さく書くなど盛り込むなどのテクニックを。

旅行記事、お出かけ記事編

・テンションが高い文章・内容には気をつける
基本的に読み手は、通勤中や寝る前などテンションが低い冷静な状況を想像しておくこと。

拡散編

・サムネイル画像は拡散を意識する
Twitter、Facebookなどのサムネイル画像の設定はもちろんだが、拡散してもらいやすいよう人の顔を使用する。ちなみにクリック率が高いのは「知り合いの顔」なので、SNSのカード画像だけを顔にし、メディア側のサムネイル画像は違うものにすることも。

・フォロワー1000人を目指す方法
バズってるものを発信はしない。(誰でもできる)。そのアカウントはどんな情報を発信するのか明確に(ターゲティングはっきり)

・PV数の目安
目標3000PVを目指そう。pv数の目安は以下の通り。

100PV以下→まずは社内の人に広めよう
300PV → 社員の友だち、家族に届いた
1000PV → 同業種の人にすこし届いた
3000PV → 同業種の人にちゃんと届いた
5000PV → 同業者の人、その知人友人に届いた
1万PV → 関係ない多くの人に届いた
3万PV → バズった!
10万PV → すごい!

【最後に】Webライターとは

印刷物のライターの叩き上げだった私にとって、今回のセミナーで塩谷さんに背中を押してもらったような気がします。

ーーライターになるのは簡単だけど、沼の中に入らないように気をつけましょう。

ーー「ライター」という肩書きを名乗ると世間からげんなりされるとなる前に・・・

ーー拡散までが納品だと思っています。

そうおっしゃっていた塩谷さんは、記事を生み出すだけではなく、ライターはメディアと読者の間にあって成り立っていることを体験されてきたからこそ、ここまで質の高い発信力があるんじゃないでしょうか。

「ライターは文章書くだけが仕事じゃない」の答えはそこにあるし、とくにライターが誇りに思わないといけないことなんだろうと、あらためて自分を見なおすことができました。

塩谷さん、ありがとうございました!!

ちなみになんですが、この記事よりももっと早く、もっとわかりやすく(汗)ユキガオ(@yukigao_22)さんがレポート記事をアップされています。ぜひ、こちらもご覧ください。

toggterでもまとめています。